19歳のとき、42nd Streetというタップダンスの華麗なショーのオーディションを受けました。それは、何百人もの真剣なダンサーがチャンスを狙う大規模なオーディションでした。私は何度もの選抜の末、ここまでやり遂げた仲間と共に一直線上に立っていたことを覚えています。そして一人ずつ前に出て自己紹介をし、タイミングが完璧に揃ったローリング・シャッフルを披露しました。まるで映画「コーラスライン」の一場面のように。42nd Streetのオーストラリアのプロダクションで役が与えられたというエージェントからの一報を、決して忘れることはないでしょう。
ショーは今でも私のキャリアにおけるハイライトのひとつです。このような素晴らしいプロダクションの一員になれたことは、非常に刺激的でした。ドロシー・ブロック役(ナンシー・ヘイズ主演)の二番目の代役になり、残念ながら役を演じることは一度もありませんでしたが(ナンシーは公演を一度も休まなかった究極のプロなのです)、素晴らしい学習となりました。信じられないほど素晴らしいアーティストグループに囲まれ、多くの人々のおかげで芸術的な成長が促されました。ナンシーが私をドレッシングルームに招き、私に合った数多くの歌曲やレパートリーを提案してくれたことがあります。オーケストラでサクソフォンを演奏していた彼女のパートナーのボブ(現在の配偶者)は、私にサクソフォンのレッスンをして、チャーリー・パーカーやジャズというものに出会わせてくれました。ウィリアム・ザッパからは演技指導を、アシスタント・ミュージカルディレクターのポール・ホワイトからは、オーディション用のリード・シートの書き方を学びました。ナンシーの一番目の代役だったペタ・ドッドソンとはとても親しい友達になり、私に曲の移調を教えてくれました。
キャストやクルーは、素晴らしいチームを作るために一丸となって協力する驚くほどの才能に満ちた人々でした。大きなショーでの初めての体験が、このように刺激的で私を育ててくれる環境だったことに感謝しています。
ウェンディ・リー・テイラー
42nd Street フォトギャラリー